


私は、ふだん大学生の心理支援をメインの仕事としています。学生相談室という部門で、精神的な不調、性に関すること、大学内での人間関係、疾病や障がいなど、さまざまなことを来室する学生と一緒に考えています。
研究では、社会福祉や臨床心理学を基盤に、ケアや人権を軸にした支援のあり方、つまり「ダイバーシティ推進」そのものを扱っているといえるかもしれません。ですので、この度、山形大学男女共同参画及びダイバーシティ推進賞を賜り、いつもの仕事をしているだけで、この賞をいただいてよいのかという疑問もわきますが、同時に大きな喜びを感じています。この受賞を機に、改めて周囲の方々へ心よりお礼申し上げ、この成果を推進に活用させていただきたいです。
大学という場は、いろいろな立場や考えの人が集っているため、意見の衝突も起こります。人を傷つけず、衝突のその先をともに目指す姿勢の根底には、自他尊重の精神が必要です。小川公代さんの「今こそ近代社会が前提としてきた偏った『正義』やそれを誇示する『論破』ではなく、他者の生を尊重し、その声を聞こうとする『対話』にかじを切るときなのではないだろうか」という言葉がしっくりきます(「ケアの物語―フランケンシュタインからはじめる」岩波書店,2025)。
私も時に、感情的になることはあります。しかしいつでも、「対話」の重要性を忘れずにいたいと思います。それこそが、ダイバーシティ推進を少しずつ進める方法だと信じているからです。この度は本当にありがとうございました。
中澤未美子氏は、本学米沢キャンパスの学生相談室のカウンセラーであり、その活動は、多様な性の理解促進と、障がい学生の支援という二つの柱を中心に展開されてきた。
令和3年2月に策定された「山形大学における多様な性に関するガイドライン」においては、策定の中心となりご尽力された。また、小白川キャンパス教員と連携し、米沢キャンパスでも「カラフルCafé」を運営している。同事業は、近辺の大学生、高校生、一般の方も参加し、皆が安心して集い交流し、つながりを深める貴重な機会となっている。
また、学生相談室の現場のまとめ役として、障がい学生支援センターと連携し、学生が公平に修学できる環境の整備に努めてきた。合理的配慮の申請がないケースにおいても、きめ細やかな個別支援を行っている。社会福祉・臨床心理学の専門家として、ハラスメント防止・キャンパスソーシャルワークに関する研究成果を学術論文や書籍として出版し、広く学術や地域社会における課題解決にも貢献してきた。
以上、同氏の活動は、学生や地域で暮らす一人ひとりが自分らしい生活を送ることができる社会の実現に向けた取組であり、学内外の多様性・包摂性の向上に大きく貢献してきたことを高く評価し、令和7年度の受賞者に決定した。



中島 麻耶
鶴岡キャンパス事務部・主任
海を超えた先の国では、言語、食文化、宗教、音楽、気候、時間の概念から感情の表現方法まで、日本で生きてきた自分の価値観とは様々な違いがあって、とても“面白い”と感じます。
日本人の学生にも海外からやってきた留学生にも、そんな文化の“違い”を楽しみ、思い出いっぱいの学生生活にしてほしい。
私自身はそんな気持ちで、学内の国際交流促進の裏方をしてきました。
ついに日本も女性の首相が誕生し、日本も、多様な生き方や多様な価値観が尊重される社会の土壌が段々出来つつあるのだなと肌身に感じます。多くの方々が声をあげ続け、働きかけ続けてこられた賜物だと思います。
国際交流の異文化に触れる体験もまた、物事に対する視野をぐっと広げ、学生たちを豊かな想像力を持つ人間に育ててくれると信じています。
そんな若い世代が創りあげていく彩り豊かな未来が、今から楽しみです。
受賞のご連絡をいただいた際は、自分のことだと思わず、二度三度メールを読み返しました。
身に余る光栄です。同じ担当のみなさん、そして渡部学部長をはじめ国際交流の促進に尽力されている先生方と一緒に喜びを分け合いたいと思います。
中島麻耶氏は、鶴岡キャンパス事務部学務課国際室の室員として、キャンパスの国際化を進めている鶴岡キャンパスにおいて、その活動を支えている。同氏は、国際室において中心的な役割を果たし、かつ、キャンパス内外のダイバーシティの推進に尽力している。
日本人学生の有志からなる組織「留学生サポーター」を提案し、初期メンバーの募集から、現在の安定した運営に至るまで、彼らの活動を支援している。同留学生サポーターとともに、数々の交流イベントを企画・開催し、資金を山形県や中島国際記念財団から獲得する手助けを行い、実際に毎年助成を受けてきた。企画イベントでは、留学生と日本人学生だけでなく、地域住民との交流も重視し、地引網体験、雛菓子づくり体験、芋煮会などを実施した。このうち、令和6年度に実施したイベントでは、メディアにも取り上げられ、地域住民を巻き込んだ国際交流が盛んな本学のイメージを全国に発信した。(NHKの番組「ひむバス!」)
また、令和6年度に採択された大学の世界展開力強化事業では、EUの相手国大学との交流に同行し、先方の職員とのネットワークを構築し、パンフレットの作成や留学ジャーナル主催「ワールド留学フェア」を通じて、学外からの参加者も募集する実績を上げている。
以上、同氏の活動は、本学における国際化において多大な貢献となっており、学内だけでなく、地域社会と留学生とが相互に知る機会を継続的に実施してきたことを高く評価し、令和7年度の受賞者に決定した。


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