


今回のご連絡をいただいたとき、正直なところとても驚き、戸惑いました。
もし私に少しでも表彰に値するところがあるのだとしたら、それは多くの方々のご協力と、そして多くの方々との協働との賜物であることは間違いありません。
例えば、ジェンダーや多様な性に関わる自由なそして安全な懇談の場であることを目標としているカラフルCaféについて言えば、その開始当初から、石垣和恵先生(地域教育文化学部)や松井愛さん(NPOぷらいず相談役)、そして多彩な学生たちと共に試行錯誤しながら開催してきたものですし、今では小白川キャンパスのみならず米沢キャンパスでも中澤未美子先生(工学部)が様々な取組みにご尽力くださっています。
高橋弘美さんはじめダイバーシティ推進事務室の皆様が折に触れて支えてくださっていることにもあらためて感謝申し上げます。これらの方々とこの賞をわかちあいたいと思っております。
多様性については、「いかにして」実現するかという議論に比べると「なぜ」重要なのかという議論はまだまだ十分とはいえないかもしれません。多様性が、集団や組織にとって不確実な未来に対応するために重要であるということはいえるだろうと思いますが、集団や組織を構成する諸個人の尊重こそがより根底的な理念であると考えています。
多様性の事実を見据えてこそ、個人の尊重という理念を現実のものにしていけるからです。
これからも、個人が尊重される社会の土壌をより確かなものとするため微力を尽くしていきたいと思っています。

受賞理由
法哲学を専門とする池田弘乃氏は、フェミニズム法理論を基礎に、ジェンダー、マイノリティ、ケア等の問題の研究を継続している。その研究成果については、積極的に社会に還元しており、白鷹町男女共同参画計画策定委員会委員長として当該計画策定に貢献、また山形県男女共同参画審議会委員等を務めるなど、研究分野を社会で役立てる活動を行っている。
また、法律専門家、自治体職員、一般市民向けの講演、公開講座および教育機関への出張講義にも積極的に取り組み、性の多様性やジェンダー平等を体系的にわかりやすく解説している。さらに「カラフルCafé」の開催や山形初の「カラフルパレード」の実施、地方自治体におけるパートナーシップ制度導入の提案など、男女共同参画及びダイバーシティの実現に向けて精力的に活動している。
以上の通り、池田弘乃氏は、本県全体のダイバーシティを一層推進すべく、学内にとどまらず、メディアや地方自治体の政策策定にもつながる活動を精力的に行っており、社会的インパクトや今後の継続性・発展性が大きいことから、令和5年度の受賞者に決定した。

受賞した取り組みに関する各種情報
◆メディア
- 読売新聞 2023年06月17日 朝刊 「LGBT理解 県内でも 増進法成立 当事者や支援者訴え=山形」
- 朝日新聞 2023年03月14日 朝刊27面 「山形市もパートナー制度を 市民団体、市長に導入を要望」
- 山形新聞 2023年1月31日(火)26面 「LGBTの権利 広がれ パートナーシップ制度導入求め 山形市民有志ら6日に組織発足」
- 山形新聞 2022年10月31日(月)24面 「「多様性はパワー」訴え 山形でLGBTQパレード」
- 山形新聞 2021年6月26日(土) 13面 「多文化ヤマガタ探訪記 山形大「カラフルCafé」世話人 池田弘乃さん」
- NHK山形 NEWS WEB
「性的マイノリティーへの理解を 当事者や支援者がパレード」 2023年10月30日 18時03分 - 「パートナーシップ制度」の導入求め山形市長に要望書 2023年03月13日 15時44分
- OUT JAPAN
レポート:やまがたカラフルパレード
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